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【素人目線で選んだ】東野圭吾 読むならコレ!(2)

【素人目線で選んだ】 東野圭吾を読むならコレ! 東野圭吾 おすすめ小説ランキング

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東野圭吾 小説 全作品を刊行された順番で紹介
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【素人目線で】東野圭吾小説「加賀恭一郎シリーズ」のおすすめランキング|東野圭吾を読むならコレ!

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【素人目線で】東野圭吾の次に読むならコレ!

東野圭吾の次に読むならこの作品
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東野圭吾 小説おすすめランキング

東野圭吾 小説おすすめランキング表
(クリックで展開)

悪意

悪意 文庫本 星5つ

ストーリーの焦点は、まさにその犯罪動機

小説のタイトルでもある「悪意」を強烈に意識させるミステリー小説
加賀恭一郎シリーズの第四作目にあたる作品ですが、実際に読んでみると不思議なことに、あまり加賀恭一郎を意識しない小説の内容になっています。
犯人捜しではなく犯罪動機にフォーカスしたストーリー展開、いわゆるホワイダニットです。
登場人物からの視点でストーリーが語られて、ストーリーが進行するのにともなって、その視点の人物が切り替わっていくのが、読み手にとってはとても面白い仕掛けになっています。
白夜行や幻夜での東野圭吾に通ずる魅力を感じた作品です。白夜行や幻夜が好きという方にはぜひ読んでもらいたい、おすすめの作品です。
(単行本:1996年09月/ノベルス:2000年01月/文庫本:2001年01月)
【素人目線で】「加賀恭一郎シリーズ」おすすめランキングはこちら

ホワイダニットとは
ホワイダニットはミステリー用語のひとつです。
Why done it?=なぜ犯行に及んだか?という意味で、犯行動機に焦点を当てて描かれている小説をホワイダニットと呼びます。

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ゲームの名は誘拐

ゲームの名は誘拐 文庫本 星5つ

奇想天外、どんでん返し、意外性が面白い

スピード感のあるストーリー展開にくわえて、意外性のある仕掛けでとにかく面白く読めました。
正直なところ、2002年刊行という比較的古い作品であることと「ゲームの名は誘拐」というベタな題名に加えて、そのキャッチフレーズ「ゲームをやってみないか、誘拐ゲームだ」から、イマひとつ面白くなさそうなイメージがあり、敬遠していたのですが、その予想を大きく裏切る面白さでした。
もしかしたら、この小説の話の展開は古典的なミステリー小説の手法!?なのかもしれません。・・・読み終わった後、話の展開の完成度の高さに勝手にそんな印象を持ちましたが、特別に文学的な知識がない【素人目線の】読み手である当サイト管理人としては、めちゃくちゃ面白く、東野圭吾さんの作品のなかでマストで読んで欲しい作品(★5つ)のひとつです。
(単行本:2002年11月/文庫本:2005年06月)

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変身

変身 文庫本 星5つ

なんだこれは・・・先が読めているのに面白い!

「変身」は東野圭吾さん曰く「唯一ひらめきがあった作品」だそうです。
ライトノベル作家の草分け的存在として知られている女性小説家、新井素子さんによって「変身」「分身」「パラレルワールド・ラブストーリー」を合わせて「東野”私”三部作」と命名されています。

読み始めてすぐに話の展開が見えた。もしそんな簡単に話の展開が予想できるような小説なら低評価確定かなと思いつつ、読み進めると予想通りの話の展開に。でもなぜか面白い!なんだこれは!?
予想通りの話の展開なのに面白い。言い方を変えると、違和感のないストーリー展開で面白く仕上がっているのだと言えると思います。
東野圭吾さんのイマイチ作品にありがちなトーンダウン気味なエンディングではなく、最期までストーリーの熱をしっかり維持しているところもおすすめのポイントです。
読み始めは低評価確定か?と思った作品が思わぬ高評価につながった珍しいパターンの作品ですね。
(単行本:1991年01月/文庫本:1994年06月)

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殺人の門

殺人の門 文庫本 星5つ

ずっとイライラしっぱなし、でも先を読まずにはいられない

東野圭吾さんの名作「白夜行」や「幻夜」と共通する印象を受ける作品です。
主人公のとにかくうまくいかない人生に何とも言えない絶妙なリアリティがあります。倉持修が登場するたびにイライラしてむかついて嫌になるけど、それでも先が気になって読まずにはいられない。イライラするのに、どんどん読んでしまう。妙な癖のある魅力を持つ小説でした。
おそらく作品が刊行された時期からみても、バブル時代や豊田商事事件を参考にしている部分があり、その頃を知っている読者にとってはよりいっそうリアリティを持ちやすいと思います。
小説の題名からも想像がつきますが、スッキリしたい、爽やかになりたい、そんな気分転換には向かない小説です。
(単行本:2003年08月/文庫本:2006年05月)

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さまよう刃

さまよう刃 文庫本 星4.5個

怒りと涙が止まらない、少年犯罪に一石を投じる社会派の名作

さまよう刃(やいば)は2004年刊行の作品で、150万部を超すベストセラー。2009年に寺尾聡さん主演で映画化されて、2014年には韓国でも映画化されています。
話の始まりからどっぷりと引き込まれました。少し猥褻な表現が多いですが、伝えたいことのためには必要だと思います。
主人公、長峰重樹の手紙はめちゃくちゃ泣けました。ストーリーの山場(盛り上がり)が、話の前半から中盤にあったような感じです。。。なのでエンディングは、ある一点を除くと、少し尻すぼみな印象が否めませんが、最後は「えっ!?、、、そうなの!?」という驚きを抑えることができません。
(単行本:2004年12月/文庫本:2008年05月)

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マスカレード・ホテル

マスカレード・ホテル 文庫本 星4.5個

すべての点が線で繋がる、目が覚めるようなエンディング

一流ホテル「ホテル・コルテシア東京」を舞台に、捜査一課の若手刑事 新田浩介とフロントクラーク 山岸尚美のコンビが活躍する「マスカレード」シリーズの第一作。超高級ホテルを舞台とした推理小説です。
ちなみにホテル・コルテシア東京は、東京都中央区日本橋にあるロイヤルパークホテルがモデルとなっています。
読み始めから小説の世界にぐいぐい引き込まれて、スピード感ある展開でサクッと読めます。
そしてエンディングは、あっ!と驚く結末に・・・その瞬間、それまでの「点」で起きていた出来事が「線」で結ばれる気持ち良さがあります。
2019年1月公開、木村拓哉さん主演で映画化されています。
実は当サイト管理人が東野圭吾さんの小説にハマるきっかけになったのが、このマスカレード・ホテルでした。
いろいろなところで東野圭吾さんの名前を目や耳にしていて気にはなっていたのですが結局、東野圭吾さんの小説にどっぷりハマったのは、東野圭吾さんが超定番・人気の小説家になってからでした。
(単行本:2011年09月/文庫本:2014年07月)

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真夏の方程式

真夏の方程式 文庫本 星4.5個

愛情、思いやり、献身・・・こみ上げる感情を抑えられません。

「真夏の方程式」は東野圭吾「ガリレオシリーズ」の第6弾。「容疑者Xの献身」「聖女の救済」に続く、シリーズ3作目の長編作品です。キャッチコピーは「これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とは。
やっぱり東野圭吾さんの小説は長編作品のほうが読み応えがあり、どっぷり引き込まれます。
「容疑者Xの献身」とオーバーラップしたのは小生だけでしょうか。
夏の季節の設定なんですが、温かい愛情、思いやり、献身がとても静かに冷たく伝わってくる描写と照り付ける夏の描写との鮮やかなコントラストがすごく印象的でした。
後半の部分は、当サイト管理人が仕事で東京へ出張した新幹線の車内で読んでいたのですが、思わず涙しそうになりました。(新幹線の中でおじさんが独り、小説を読んで泣いているのは・・・と思い、何とか堪えました)
(単行本:2011年06月/文庫本:2013年05月)
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レイクサイド

レイクサイド 文庫本 星4つ

犯人は誰?巧妙な煙幕と謎解き!

有名中学受験のため夏休みを利用して湖畔で合宿する4組の家族。読み始め、なんだこの家族?変な新興宗教?気持ち悪いぐらい普通じゃない違和感があったが、その違和感が絶妙な煙幕になり、結末が見えないまま一気に読み進めました。
巧妙に緻密に、そして綿密に計算されたストーリー構成で、結局、当サイト管理人は最後の最後まで犯人が分かりませんでした。
逆に読んている途中に結末が見えてしまった方や犯人が分かった方には平凡な作品に感じられるかもしれません。

俺たちの魂はこの湖畔から離れられない

最後に家族愛をテーマに持ってくるところも絶妙です。安っぽいハッピーエンドじゃないところも、さすが東野圭吾さんって感じで好きです。
だけど全然、泣けない。家族愛をテーマに持ってきているのに泣けない!緻密にうまく計算された作品だけにその点は残念でした。
(単行本:2002年03月/文庫本:2006年02月)

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聖女の救済

聖女の救済 文庫本 星4つ

おそらく君たちは負ける。僕も勝てないだろう。これは完全犯罪だ~理論的には考えられても、現実的にはありえない

聖女の救済はガリレオシリーズの第5弾にあたる作品で、「容疑者Xの献身」に続くシリーズ2作目の長編作品です。
ガリレオシリーズの第4作目になる、短編小説集「ガリレオの苦悩」と同時に出版されたことでも話題になった作品です。
世間の前評判に見劣りすことなく、ストーリーの展開、トリックともに、めちゃくちゃ面白い作品です。
読み終わる頃に「あぁ、、だから聖女の救済なんだ」と思わせるところが「悪意」と似ているかなと思いました。
ガリレオシリーズのなかでは、容疑者Xの献身に次ぐ、おすすめ作品です。
(単行本:2008年10月/文庫本:2012年04月)
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ガリレオの苦悩

ガリレオの苦悩 文庫本 星4つ

サクサク読める爽快感が堪らない、ガリレオシリーズ短編集

「ガリレオの苦悩」はガリレオシリーズの第4作目で、5つの推理短編集です。この作品からテレビドラマ「ガリレオ」の企画から誕生したキャラクターである内海薫が登場します。
短編集なので、「容疑者Xの献身」のようにどっぷりとハマった感じはないですが、かっぱえびせんのように読みだしたら止まらず、サクサクと次々と読み終えていくスピード感が堪りません。
特に短編小説にもかかわらず「操縦る(あやつる)」と「攪乱す(みだす)」はかなり読み応えがあります。「操縦る(あやつる)」は思いもよらず、涙しました。おすすめです。
(単行本:2008年10月/文庫本:2010年10月)
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赤い指

赤い指 文庫本 星4つ

家族のあり方、人間の弱さを考えさせられる社会派作品

「赤い指」は加賀恭一郎シリーズの第7作目にあたる作品です。
ガリレオシリーズ「容疑者Xの献身」で直木賞を受賞後に発表した長編小説で、東野圭吾さんが乗りに乗っているときに書き下ろした作品でもあります。
家族の抱えるさまざまな問題をテーマした作品で、話の始まりから結末まで一気に読み切りました。
登場する前原家の面々がドロドロとリアルに描かれていて、実際に存在しそうなの家族がリアリティ抜群でいい感じに小説の世界に引き込まれます。
最後は思わず「えっ?!」と声が出てしまうような驚きの結末でした。しかし終盤のお涙頂戴という大事なシーンで今一つ押しが弱い感じがしたのが、とても残念でした。
加賀恭一郎シリーズの背景を知らなくても、素直に興味深く読めます。改めて家族のあり方、人間の弱さを考えさせられる、おすすめの作品です。
(単行本:2006年07月/文庫本:2009年08月)
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祈りの幕が下りる時

祈りの幕が下りる時 文庫本 星4つ

激しくも、静かで深い親子の情愛を描いた作品

加賀恭一郎シリーズの第10作目にあたる長編推理小説です。
2018年に阿部寛さん主演で映画化されています。
小日向文世さんと松嶋菜々子さんが演じた浅居親子が話のカギを握ります。加賀恭一郎が主役にもかかわらず、映画でも小説でも、父親、浅居忠雄(小日向文世さん)がとにかく印象的です。
激しくも、静かで深い親子の情愛に涙なしでは読み切れない、推理小説としてだけでなく物語として、がっつりハマる作品です。
(単行本:2013年09月/文庫本:2016年09月)
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虚ろな十字架

虚ろな十字架 文庫本 星4つ

死刑制度について考えさせられる重い作品~殺人犯を何年刑務所に入れておけば、真人間になると誰が断言できるのか?!

当サイト管理人自身、幸いにも身の回りに刑事罰に関わる人物がいないこともあり、正直なところ、刑事罰についてさえもあまり深く考えたことがありませんでした。
ましてや死刑制度についてはニュースで耳にする程度であまりにもリアリティがなかったのですが、「虚ろな十字架」に出会って、改めて死刑制度について深く考えさせられました。

被害者の家族という立場でも同じことが言えるのか?冷静に判断できるのか?

「死刑」という重厚なテーマのストーリーでありながら、点と点がつぎつぎと繋がっていく飽きさせない展開のお陰でどんどんと読み進められます。
結局のところ読み終わった後も何も答えは出ませんでしたが、深く重く考えさせられる余韻が残ります。軽い感じではなく、しっかりと心構えをしてから読み始めてほしい作品です。
(単行本:2014年04月/文庫本:2015年04月)

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使命と魂のリミット

使命と魂のリミット 文庫本 星4つ

医療ミス・企業倫理がテーマの人間ドラマ

「使命と魂のリミット」は、医療ミスと企業倫理という大きな2つの社会的テーマをうまく題材として取り扱い、考えさせる人間ドラマです。
登場人物がみんな良い人すぎることについては、東野圭吾小説らしくなくて少し戸惑いましたが、最初から最後まで飽きさせずどんどん読めました。
冷静沈着で頭が良さそうなヒロインの氷室夕紀よりも、すこし控えめで献身的な看護師の真瀬望に個人的には惹かれました。
小説を読んでいるときから話の情景が浮かびやすくドラマ化に向いている小説だなぁ、という印象でしたが、やっぱり2011年にNHKでテレビドラマ化されていました。
そのテレビドラマでは、氷室夕紀を石原さとみさんが、真瀬望を倉科カナさんが演じています。個人的には、どちらのキャスティングも小説の印象とは少しイメージが合わないですが、映像になるとイメージが変わるのかも・・・機会があれば見てみたいなと思います。
(単行本:2006年12月/文庫本:2010年02月)

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人魚の眠る家

人魚の眠る家 文庫本 星4つ

脳死、臓器移植について深く考えさせられる作品ですが、ところどころに不自然さと違和感が・・・

人魚の眠る家は、2015年に刊行された、東野圭吾デビュー30周年記念作品にあたる作品です。ミステリー小説ではなく、脳死、臓器移植について描かれた社会派小説です。
当サイト管理人としては普段生活しているときには新聞やニュースでしか目にしない脳死、臓器移植というテーマでしたが、脳死と心停止の違い、人の死とは何か、臓器移植の難しさ・・・深く考えさせられました。

映画を見たあとに小説を読みました。小説には小説なりの面白さがあって読み応えがありました。

東野圭吾さんの作品としては初めて映画を先に見てから小説を読むという順番になりました。なので小説を読んでいるあいだ、常に頭のなかで播磨薫子は篠原涼子さんで、千鶴子は松坂慶子さんでした。
なぜか播磨和昌はたまに西島秀俊さんという感じでした。それだけ映画のなかで篠原涼子さんと松坂慶子さんのインパクトが強かったのかもしれません。

映画、小説の順番になりましたが、小説も飽きることなく読めました。繰り返しになりますが映画も小説も脳死、臓器移植について考えさせられる内容で、思わず涙してしまいそうなシーンが数か所あり、読み応えのある作品でした。
映画では詳細に描かれていないシーンや登場人物の心象がより詳細に小説では描かれていて、小説には小説なりの面白さがありました。ただ映画ではあまり感じなかった不自然さと違和感が小説にはありました。
あまり書くとネタバレになるので、詳細については書きませんが、小説を読んでいて特に違和感を感じた箇所が2点ありました。
そのうちの1点「訪問学級、新章房子」のくだりは、映画ではカットされています。訪問学級、新章房子の話が小説では脱線した感じでストーリーのなかで浮いています。
もう一つは、薫子の突然の変わりようです。ここまで簡単に人は、しかも大人が考え方、思想、性格を変えれるだろうかと違和感を感じました。映画で違和感を感じなかったのは、篠原涼子さんが抜群の演技力でうまく違和感を脱臭していたのかもしれません。
(単行本:2015年11月/文庫本:2018年05月)

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学生街の殺人

学生街の殺人 文庫本 星3.5個

最終章、光平の父の言葉にジーンと来た。

学生街の殺人は、1987年6月に発行された本格推理小説で、東野圭吾さんがまだ有名になる前の作品です。
東野圭吾さんの小説としては珍しく必要以上に登場人物が多く、いろいろな人物を登場させることで煙幕を張っている印象が否めません。
さびれた学生街が話の舞台という点はとても親近感があり、すんなりとストーリーに入り込むことができました。
そのさびれた学生街で起こる3つの連続殺人事件の謎解きがストーリーのメインですが、どの殺人事件も動機や犯行が場当たり的で話に一貫性が欠けていて、ストーリー設定が雑に感じました。特に3つ目の殺人は不要です。あまりにもリアリティがなく興醒めします。
いろいろな不満を書き連ねましたが、その状況でも最後まで面白く読ませるところが、さすが東野圭吾さんです。当サイト管理人自身も褒めているのか貶しているのか分からなくなりますが、ついつい読まされてしまうところも東野圭吾さんの小説の凄さです。

謎解きとは関係ありませんが、最終章での主人公、光平の父の言葉には、感動すること必至です。今後の生き方での大きな参考になります。ネタバレになるので記載しませんが、何度も読み直し、忘れないように当サイト管理人の手帳にメモをしてあります。
その最終章の光平の父の言葉だけで、この小説を読んだ価値がありました。
(単行本:1987年06月/文庫本:1990年07月)

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パラレルワールド・ラブストーリー

パラレルワールド・ラブストーリー 文庫本 星3.5個

先が気になるけど、読み進めるのが怖い

「パラレルワールド・ラブストーリー」・・・ラブストーリー、たしかに話の設定はラブストーリーだけど、当サイト管理人的にはホラーサスペンス・ラブストーリーというほうがしっくりきて、相応しい感じがする。
愛情、嫉妬、友情、三角関係、葛藤、プライド、さまざまな要素がドロドロと混ざり合っていく、美しさや爽やかさが一切ないラブストーリー。

誰に肩入れ、誰の応援をしているのか自分自身でも分からなくなるが、読み進めるにしたがって怖くなる感じがありました。
過去と現在が並行(パラレル)して進んでいき、過去と現在が絶妙に繋がっていく話の展開がとにかく上手い!さすが東野圭吾さんです。
でも結末がまったく理解不可能。「白夜行」で感じたモヤモヤ感とは違う、気分の悪いモヤモヤ感が残る読後感でした。終盤までがすごくいい感じだっただけにかなり残念な結末でした。
(単行本:1995年02月/文庫本:1998年03月)

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天使の耳

天使の耳 文庫本 星3.5個

背筋がゾクッとなるような結末がクセになる短編集

1991年に実業之日本社から「交通警察の夜」という題名で単行本が刊行されて、1995年に「天使の耳」に改題されて講談社文庫から文庫本がかんこうされました。交通事故をテーマにした短編小説が6作収められた短編集です。
信号無視や煽り(あおり)運転、路上駐車、車窓からのポイ捨て、ノーヘルで発生した交通事故の加害者と被害者の間で繰り広げられるやり取り。
どのストーリーも最後、背筋がゾクッとなる結末がクセになり、次々と読んでしまいます。
1991年に刊行された小説なのに、内容がまったく古くないのに驚きました。
当時まだ煽り運転がそれほどフォーカスされていなかった時代だと思うのですが、さすが東野圭吾さん。まるで煽り運転が社会問題になることを予見していたかのような内容には脱帽です。
(単行本:1991年12月/文庫本:1995年07月)

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