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【素人目線で選んだ】東野圭吾 読むならコレ!(4)

【素人目線で選んだ】 東野圭吾を読むならコレ! 東野圭吾 おすすめ小説ランキング

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東野圭吾 小説 全作品を刊行された順番で紹介
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【素人目線で】東野圭吾小説「加賀恭一郎シリーズ」のおすすめランキング|東野圭吾を読むならコレ!

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【素人目線で】東野圭吾の次に読むならコレ!

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東野圭吾 小説おすすめランキング

東野圭吾 小説おすすめランキング表
(クリックで展開)

私が彼を殺した

私が彼を殺した 文庫本 星2.5個

全編、読者への挑戦状。容疑者は3人。しかし3人が皆「私が彼を殺した」とつぶやく。

「私が彼を殺した」は加賀恭一郎シリーズの第5作目にあたる推理小説。
登場人物の視点からストーリーが描かれ、その視点の人物が入れ替わりながら話が展開していくことで小気味良いテンポで最後まで飽きずに読み切れます。
加賀恭一郎シリーズの第3作目「どちらかが彼女を殺した」と同様に読み終わった後に「犯人はこいつか!」「犯人は誰?」となってしまう、スッキリするような、しないような、何とも言えない、ふわっとした感じの読後感は賛否が分かれるところだと思いますが、個人的には好きです。
準主役的な存在の神林美和子のパーソナリティ(個性)が最後までイマイチ分からなかったのと、加賀恭一郎シリーズにも関わらず加賀恭一郎がストーリーにそれほど大きな存在感を残さないで話が終わってしまったのは残念な点です。
(ノベルス:1999年02月/文庫本:2002年03月)
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仮面山荘殺人事件

仮面山荘殺人事件 文庫本 星2.5個

スカッとだまされてみませんか

スカッとだまされてみませんか」というキャッチコピーの割に、【素人目線】で一般読者レベルの当サイト管理人でも、読んでいる途中に結末が何となく分かってしまうという残念なストーリー構成でした。

強盗が立て籠もる最中に、斬新な展開はありましたが、強盗に入られているにもかかわらず、いまひとつ緊迫感や緊張感が伝わってこない被害者には違和感がありました。
ただ結末が薄々分かってしまってからも、結末を確認したいという気持ちを維持しつつ楽しみに読めました。
チープなトリックなのに面白く読ませる、さすが東野圭吾さんです。(偉そうなこといって、すいません。m(__)m)
(単行本:1990年12月/文庫本:1995年03月)

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夢幻花

夢幻花 文庫本 星2.5個

序盤から強烈に惹き込まれた魅力的な作品

ストーリー序盤、蒼太少年と孝美との出会い、秋山周治と秋山梨乃とのやり取りに強烈に惹き込まれました。ワクワクしながら序盤、中盤へとぐいぐいと読み進めていきました。
しかしながら最後の種明かしにアッ!と驚く衝撃や爽快感がなく、エンディングには少し強引で作為的な印象が残りました。

こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない

東野圭吾さん曰く「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」というキャッチコピーに相応しいインパクトのある種明かしを期待してしまったのかもしれませんが、序盤~中盤がとにかく魅力的な作品だけに、最後に小説を収束させるためのご都合主義的な終盤の種明かしがやはり残念でなりません。
(単行本:2013年04月/文庫本:2016年04月)

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禁断の魔術

禁断の魔術 文庫本 星2.5個

迫りくるリアリティがなく、キレイにまとまり過ぎたか。。

ここで紹介するのは、ガリレオシリーズの第八作目「禁断の魔術」です。
文庫本「禁断の魔術」は、2012年10月に刊行された単行本「禁断の魔術 ガリレオ8」(4章からなる推理短編集)に納められていた1作品「猛射つ(うつ)」 を大幅に加筆・改稿した作品です。
ちなみに単行本「禁断の魔術 ガリレオ8」に納められていた、ほかの3作品は文庫本「虚像の道化師」に納められています。
長編作品なので読み応えもそこそこあるのですが、どうも話の長さの割に登場人物が薄っぺらく、ストーリーに重厚感がないというのが正直な感想です。
終盤も東野圭吾にしては、ズシッと迫ってくるようなリアリティがない、ちょっと上滑りな軽いドラマ仕立てな感じ。
ドロッとした人間臭さとちょっぴりの美徳が東野圭吾小説の王道と思っている管理人としては、少しキレイにまとめすぎたストーリーには、やっぱりどうも共感できませんでした。
(単行本:2012年10月/文庫本:2015年06月)
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パラドックス13

パラドックス13 文庫本 星2.5個

序盤、中盤こそ面白かったが、あまりにもあっけないお粗末な結末に・・・

小説の始まりから「面白そう!」グイグイと引き込まれました。
パラレルワールドにハマり込んてしまった登場人物の様々な思いやエゴが入り乱れた人間臭い話の展開が魅力的で、正にハラハラ、ドキドキという感じで、どんどんと読み進めました。・・・が!結末は???何だコレ!?という尻すぼみなエンディングに、少し残念な気持ちになりました。
パラレルワールドというSFではよくある面白い題材に、東野圭吾さんが得意の大どんでん返しな結末が用意されていると思って、楽しみに読んでいたのですが、これはちょっとお粗末な結末でした。東野圭吾さんの作品という大きな期待感がマイナス要因になってしまったかもしれません。

これからの13秒間は、何も起こしてはならない。この世界の謎を解く鍵は、数学的矛盾(パラドックス)にある。

なんてキャッチコピーの割に、・・・うーん、、どうなんでしょう。話の鍵(キー)が何処にあったのか。
変にパラドックスに拘らず割り切って、完全に東野圭吾さんが得意のドロっとした人間臭い物語にしてしまったほうが良かったのでは、と思いました。
(単行本:2009年04月/文庫本:2014年05月)

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ラプラスの魔女

ラプラスの魔女 文庫本 星2.5個

アイデアはめちゃくちゃ面白く、魅力的なのだが・・・

小説のタイトルから、フランスの数学者が提唱した「ラプラスの悪魔」にインスパイアされたのは間違いないと思います。「ラプラスの悪魔」とは現在の力学的、物理的な状態を完全に把握して、未来の状態を確定的に知り得る超人間的知性を意味します。

現在の物理的な状態から未来の状態を完全予測、把握するという超人的な能力は、何とも知的で、とても魅力的な発想で惹きつけられました。が、しかしストーリー終盤に犯人が予想できてしまうという稚拙な話の組み立てや、その後、ダラダラとした締まりのない話の展開はページ稼ぎともとれる内容でした。
「ラプラスの悪魔」という話の着想がとても魅力的なだけに、それを活かし切れなかったストーリー展開が残念でなりません。
(単行本:2015年05月/文庫本:2018年02月)

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しのぶセンセにサヨナラ

しのぶセンセにサヨナラ 文庫本 星2.5個

ハラハラもドキドキもしないけど、気楽に面白く読めるホームドラマのような短編推理小説集

「しのぶセンセにサヨナラ」は、「浪花少年探偵団」の続編、第二弾です。
前作「浪花少年探偵団」では小学校の教師、竹内しのぶこと、しのぶセンセと教え子が探偵団となり、周辺で発生する事件解決のために大活躍するストーリーが描かれていました。
「しのぶセンセにサヨナラ」では、しのぶセンセが兵庫県の大学へ内地留学している休職中に、身の回りで起こる事件を解決するために元教え子たちとともに奮闘する様子を描いた小説です。
全体として話に繋がっていますが、6つの事件ごとに短編小説に分かれています。
内容としては心が重くなってもおかしくない刑事事件などもありますが、とにかく軽~くテンポよく読めてしまいます。ハラハラもドキドキもしないのですが、不思議なことに楽しく読めます
さすが東野圭吾さんのリーダビリティ(可読性)と思い知らされる作品です。マスカレード・シリーズなどの最近の作品とはかなり作風の違う初期の頃の作品ですが、やっぱり東野圭吾さんの作品だな、と感じると思います。
そして前作、本作の二作品で「しのぶセンセシリーズ」は完結します。あとがきで語られますが「作者自身が、この世界に留まっていられなくなった」というのが理由です。
つまり書きたいものが変わり、ほのぼのとした作品を書けなくなってしまったという東野圭吾さん自身の変化が理由のようです。
なので、先に「白夜行」や「幻夜」などの作品を読んでから「しのぶセンセシリーズ」を読んだ方は賛否両論が分かれるだろうと思います。
ハラハラ、ドキドキしないホームドラマの世界観を求めていない方は楽しめない作品かもしれません。
(単行本:1993年12月/文庫本:1996年12月/文庫本新装版:2011年12月)

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虚像の道化師

虚像の道化師 文庫本 星2.5個

内容盛りだくさんだが、インパクトに欠ける空振り感が。

文庫本「虚像の道化師」はガリレオシリーズの第7弾。ガリレオシリーズでは4作目の推理短編集です。
2015年3月に発刊された文庫本「虚像の道化師」には、単行本「虚像の道化師 ガリレオ7」の短編小説4作品にくわえて、単行本「禁断の魔術 ガリレオ8」の短編3作品をあわせて、計7作の短編集が収められています。
つまり「2冊の単行本が1冊の文庫本に!」収録されている文庫本「虚像の道化師」のお買い得感も話題になりました。
さすがに人気の高いガリレオシリーズだけあって、一作一作それなりに面白い内容ですが、同じ短編集である「予知夢(ガリレオシリーズ第2弾)」の「予知る(しる)」のように読後ハッとさせられたり、「ガリレオの苦悩(ガリレオシリーズ第4弾)」の「操縦る(あやつる)」のように思わず涙したというような印象的な作品がありませんでした。
短編集なので全ての作品に強烈なインパクトを求めませんが、単行本2冊分をあわせた作品集で1作品もインパクトがないというのは、ガリレオシリーズもさすがにピークを過ぎたのかな?!という印象。
ネタの枯渇から東野圭吾さんが「ガリレオの苦悩」でシリーズの短編は終わりと考えていたという話にも【素人目線で】頷けます。
(単行本:2012年08月/文庫本:2015年03月)
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怪しい人びと

怪しい人びと 文庫本 星2.5個

サク、サクッと読める軽~い推理短編集

「怪しい人びと」はサク、サクッと軽~い感じで読める7つの推理小説が1冊になった短編集です。
7つの話の間にはストーリーとして何の繋がりもありません。本の題名である「怪しい人びと」という共通性があるストーリーかと思いきや、その意図が分かる共通性は感じませんでした。推理小説である以上、そもそも「怪しい人」がいるのは当たり前なので。
ストーリー展開に非日常性を感じたり、結末に違和感があったりと7つのストーリーのクオリティもそれほど高いとは言い難いですが、とにかくサクッと軽く読める推理短編小説が集められています。
(単行本:1994年02月/文庫本:1998年06月)

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ダイイング・アイ

ダイイング・アイ 文庫本 星2.5個

最初に感じた違和感がどんどん大きく・・・

「ダイイング・アイ」
交通事故のリアルな描写から被害者の復讐劇へと続く、話の滑り出しはとても面白く引き込まれました。しかしベンツとフェラーリが一緒に交通事故を起こすという設定にどうも違和感を感じました。
読み進めるうちにホラーなのか、オカルトなのか、SFサスペンスなのか、よく分からないストーリー設定に対して、最初に感じた違和感が少しずつ大きくなっていきました。

今度の東野圭吾は、悪いぞ。許さない、恨み抜いてやる。しかし、加害者は忘れていた。東野圭吾だから書きえた「悪い奴ら」

人間臭い、ドロっとした東野圭吾ワールドを感じさせるキャッチコピーに期待を膨らませつつ、どうなるんだろうと期待させるターニングポイントはいくつかありましたが、登場人物の行動についての動機や必然性が弱く、なぜそんなことをするのか理解に苦しむという点で共感しづらい作品でした。
コンプリートを目指している東野圭吾ファンとして最後まで読み切りましたが、【素人目線の】満足度はいたってフツーの作品でした。
(単行本:2007年11月/文庫本:2011年01月)

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11文字の殺人

11文字の殺人 文庫本 星2.5個

ミステリーとして純粋に面白い。しかしながら登場人物の行動モチベーションに疑問を感じる。

主人公は女流ミステリー作家の「あたし」。ストーリーの焦点ではないが、最後まで「あたし」の名前は明かされない。「誰が犯人だろう?」「犯行の動機は?」と思いドキドキしながら最後まで読み切れました。
ただ行動力のある主人公の「あたし」がなぜ、そこまで真相究明に勇気をもって突き進めるのかということに疑問を感じずにはいられませんでした。
また、あまりにも人が簡単に殺され過ぎ、小説のなかのフィクションとはいえ連続殺人と言うにはかなり雑な感じです。
小説を読んでいて「この人、殺されそうだな」と思った人が殺されるという、ちょっと稚拙なストーリー展開だと興醒めしてしまう。
1987年12月刊行の作品ということもあり、クルーザーや豪奢なスポーツジムの描写などバブル景気を感じさせるキーワードやシチュエーションが随所に見られるので、バブルの時代を知らない人にとっては、かなり違和感のあるストーリー設定に思えるかもしれない。
(ノベルス:1987年12月/文庫本:1990年12月)

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ブルータスの心臓

ブルータスの心臓 文庫本 星2.5個

ストーリー序盤からグイグイ引き込まれて、完全犯罪殺人リレーで驚きの展開に期待するも・・・

小説の読み始めから、無機質な人工知能ロボットが登場して、感情のない描写から異常事態が発生するというプロローグにグイグイと小説の世界に引き込まれます。そこから繋がる完全犯罪殺人リレー。
ちょっと設定に無理がないこともないですが、その殺人リレーからの驚きの展開は、古典的な手法ながらも、面白く読めました。・・・が、しかし。
そこから新しい人物が登場して、すんなりその人物が話のキーを握る!?それはないでしょう!という展開に興醒めしました。
新しい話が展開するなら、それまでの話をいったん結論付けてほしかった。それがなく、ずるずる無理矢理やっちゃうと、今までの話は一体何だったんだ!?ってなってしまいますよね。
序盤から面白くグイグイと引き込まれただけに、中盤からの無理矢理な展開が残念でした。
(単行本:1989年/文庫本:1993年08月)

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浪花少年探偵団

浪花少年探偵団 文庫本 星2.5個

軽~く読めるホームドラマ風の推理小説

「浪花少年探偵団」は、小学校の教師、竹内しのぶこと、しのぶセンセと教え子が探偵団となり、周辺で発生する事件解決のために大活躍するストーリーを描いた小説で、1988年に単行本が刊行されました。東野圭吾さんは1986年から作家に専業されているので、かなり初期の作品にあたります。
大阪生まれ、大阪育ちにも関わらず(大阪生まれ、大阪育ちだから?)「浪花少年探偵団」という題名に抵抗を感じて、敬遠していましたが、さすがに次に読む東野圭吾さんの作品がなくなってきて、読み始めてみました。
いざ読み始めてみると、全体に繋がりはあるものの、5つの短編に分かれているので飽きることなくサクサクっと読めます。ただ内容はとてもライト、軽~いです。1つの短編が1時間のホームドラマとして成立するぐらいの手軽なストーリーです。「白夜行」や「幻夜」など重厚な読み応えを期待している方には完全に期待外れになります。
2012年にTBS系列にて多部未華子さん主演でドラマ化されています。文庫本の裏書に「ちょっと見は丸顔の美人」とあるので多部未華子さんのキャスティングはアリなのかもしれませんが、小説を読んでみて個人的には、しのぶセンセ役には天海祐希さんが一番しっくりくる女優さんだと思いました。
(単行本:1988年12月/文庫本:1991年11月/文庫本新装版:2011年12月)

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鳥人計画

鳥人計画 文庫本 星2.5個

犯人が事件を推理するという設定はすごく面白いけど・・・

「鳥人計画」は、東野圭吾さんが大好きなウィンタースポーツを題材としたミステリー小説です。
日本ジャンプ界期待のホープが殺され、密告者の情報がもとで、ほどなく犯人はコーチと判明。拘留された犯人であるコーチがその密告者を推理するという少し変則的なストーリーに興味をそそられました。
さらに「なぜコーチが有望な選手を殺害したのか?」という不可解な動機についても、あっ!と驚くような結末を期待しながら読み進めました。
しかしながら結果として、その期待は応えられることはなく、あっさりと読み終わり裏切られてしまいました。
プロのレベルまでスポーツに打ち込んだことのある方なら、もしかすると捉え方が違うのかもしれませんが、スポーツ素人の当サイト管理人は殺害の動機がまったく理解できません。いくらなんでもそんな理由で計画的に、しかも親しい人を殺害しないだろう・・・と興醒めしてしまいます。
密告者の行動についてもストーリー終盤に明かされますが、不自然さがあり過ぎて、序盤に感じた違和感をそのまま残したまま読み終わるという感じです。
さらに当サイト管理人の読解力の問題があるのかもしれませんが、登場人物が多く、ストーリーが分かりづらい。登場人物の一人一人のバックボーンが印象に残らないので話の筋を理解するのに時間が掛かったり、理解しないまま読み進めるということになってしまいました。
(単行本:1989年05月/文庫本:2003年08月)

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探偵倶楽部

探偵倶楽部 文庫本 星2.5個

ハラハラ感もドキドキ感もなく、あっさりとしていて、ストーリーも種明しも、とにかく普通。

超が付くほど優秀な探偵が謎解きしていく5つの事件を綴った短編集。VIP専用の会員制の探偵倶楽部という設定に興味をそそられる一面はあるが、その中身はというと至って普通。
あっと驚く展開や結末があるわけではなく、淡々と5つの事件を探偵が解き明かしていくというあっさりとした話の流れが続く。
5つの事件のなかには設定に苦しさを感じるものもあり、さらに探偵があまりにも冷静沈着に解説していくというお決まりパターンなのでハラハラ、ドキドキするシーンが描けないという、この話の設定上の苦しさを感じました。
かならず探偵倶楽部を登場させないといけないというところに30分アニメのようなこじんまりとした印象を感じさせました。
(新書「依頼人の娘」:1990年04月/文庫本:2005年10月)

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回廊亭殺人事件

回廊亭殺人事件 文庫本 星2.5個

よくあるストーリー設定に、複雑すぎる展開・・・

一代で莫大な財産を築いた資産家が亡くなり、その遺言書が一族の前で公開されるという、どこかで聞いたことがある、よくありそうなストーリー設定にくわえて、登場人物の設定にも無理があり、無理に無理が重なって、話に入り込めない。さらにまとまりのない話が絡み合い、複雑すぎます。
読み手である当サイト管理人の読解力の問題もあるのかもしれませんが、話に入り込むことも理解することもできず、読むのがツライという感じです。
とりあえず最後まで読みましたが、種明しが分かっても、驚きもなく、、、うーん、何だかなあ・・・途中、面白いところもあったけど、いざ読み終わってみて全体としてはあまり印象の残らない作品でした。
この作品のほか、同時期に書かれた「仮面山荘殺人事件」や「ある閉ざされた雪の山荘で」でも叙述トリックが用いられています。当時、東野圭吾さんは叙述トリックにかなり思い入れがあったようですが、【素人目線では】どれもいまひとつピンとこない作品が多いように思いました(m(__)m・・・ゴメンナサイ)。
(単行本:1991年07月/文庫本:1994年11月)

叙述トリックとは
推理小説やミステリ小説などで、読者の先入観や思い込みなどを利用し、読者を誤った解釈に導くトリックのこと。
例えば、人物の性別や年齢、出来事の時系列や場所などストーリー上、重要な情報を巧みに伏せたり、曖昧にぼかしたりすることで読者をミスリードすることを意味します。

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ウインクで乾杯

ウインクで乾杯 文庫本 星2.5個

チープな2時間サスペンス・テレビドラマ

1988年に「香子の夢―コンパニオン殺人事件」の題名で刊行されたノン・ノベル(新書)版が、1992年に「ウインクで乾杯」と改題されて文庫本として刊行されました。
とにかくさらっと読めます。
内容にリアリティがありませんが、チープだと感じた感覚を難しく考えずに軽快に読める感覚だと解釈すれば、面白く軽~い感じで読めます。
トリックの種明しに驚きがなく、逆に不自然さを感じてしまうぐらいなので、推理小説として読むと期待外れです。あくまでも娯楽小説として読むのがおすすめです。そうすれば気楽な感じで肩肘張らずに軽~く読めます。
また1988年に書かれた作品なので、1980年代後半の日本の安定成長期のバブル景気を感じさせる描写がとても多く、今読むと時代設定に違和感を感じるかもしれませんが、それもまた過去の大衆小説を読む魅力の一つと解釈すれば楽しく読めます。
(ノン・ノベル(新書)版:1988年10月/文庫本:1992年05月)

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ナミヤ雑貨店の奇蹟

ナミヤ雑貨店の奇蹟 文庫本 星2.5個

世間の評判と管理人の評価が、最もかけ離れた作品です

人気俳優を起用して映画化されたり、全世界で累計部数が1000万部を突破するなど、何かと世間の評判は高いナミヤ雑貨店の奇蹟」ですが、【素人目線の】当サイト管理人的にはイマ一つのめり込めないストーリー設定でした。
登場する人たちがみんな善人に感じられるのが。。うーん、なんかリアリティにくわえて物足りなさを・・・と感じてしまいます。
白夜行や幻夜の作者が書いたとは思えない作品でした。現実の影や裏に嫌気が刺して温かいストーリーを描いてみたかったのでしょうか。
賛否両論分かれる作品だと思います。
管理人自身としてはハマり込めないものの、内容は面白くて、最後まで楽しく読み切れましたので、面白いという方も多い作品だと思います。
(単行本:2012年03月/文庫本:2014年11月、2017年09月)

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殺人現場は雲の上

殺人現場は雲の上 文庫本 星2つ

コメディタッチの推理小説と思えば、緊張感ゼロなのも納得。

新日本航空のスチュワーデスである通称エー子とビー子の二人が遭遇する7つの事件を描いた短編集。
おそらく日本航空JALをイメージして、エー子は仕事が出来る美人キャラ、ビー子は愛嬌のある三枚目キャラという定番のコメディタッチ・テレビドラマの人物設定です。
刊行時期も近く、特徴のある時代的な背景も反映しているので作風、文章のタッチが「ウインクで乾杯」にとても似ています。
とにかく軽い!緊張感ゼロなので、本格的な?推理小説を期待している方には全くおすすめできません、おすすめ度ゼロです。
ウインクで乾杯」と同様に、深く考えず気楽に軽~く、サクサクっと読みたいという方におすすめの作品です。
(単行本:1989年07月/文庫本:1992年08月)

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さいえんす?

さいえんす? 文庫本 星2つ

面白く読める、でもわざわざ東野圭吾さんが書く内容かな???

「さいえんす?」は2005年に角川書店から発行された東野圭吾さんのエッセイ集です。数分で読める28つのエッセイが収録されています。
「さいえんす?」という題名どおり、理系の視点・発想で時事ネタから俗ネタまで幅広い話題について書かれています。1つ1つのエッセイが短いので、飽きることなく一気に読めます。
また東野圭吾さんらしい、ちょっと斜に構えた見方がとても新鮮で面白い!!・・・のですが、読んでいて思うのは、わざわざ東野圭吾さんが時間を割いて書く必要のある本かなと。。東野圭吾さんにはやっぱり面白い、どっぷりハマれるディープな推理小説を書いてほしいと思ってしまいます。
【素人目線で】東野圭吾さんが次の作品を書くための息抜きで書いた作品かな、、、と勘繰ってしまいました。
(文庫本:2005年12月)

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むかし僕が死んだ家

むかし僕が死んだ家 文庫本 星2つ

どうしても無理矢理な感じが否めない

面白かった?面白くなかった?と問われれば、普通に面白く読めたと答えるかもしれないが、話の鍵を握る「家」の設定がどうも強引な感じがして日常離れした違和感がある。
それほど多くはない登場人物がとる行動に必然性がないのも気になる。東野圭吾さんの作品はほとんどが面白く読める反面、読み終わった後の読後感の当たり外れがとにかく大きい

記憶喪失の恋人と幻の家を訪れた僕

この作品は面白く読めて、読み終わった後に外れと感じ、そして最後に「僕」って誰?という疑問が残った作品でした。
もし最初にこの作品を読んでいたら、東野圭吾さんの小説にハマることはなかっただろうという普通の作品でした。
(単行本:1994年05月/文庫本:1997年05月)

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